私が観る将になった日

小学生のころに将棋を覚えて以来

囲いを覚えることもなく大人になったある日

とある月刊誌で第1期竜王島朗の記事を読んだのが

将棋との2度目の出会いでした

アルマーニを着てタイトル戦を戦った島さんが話題になったころです

十段戦を発展的に解消して新設された竜王は将棋界最高峰のタイトルとされました

ところが、インタビューで今後の目標を聞かれた島竜王

「A級棋士になること」と答えたのです

A級とはそんなにすごいことなのか、と思った私は

後にA級リーグで優勝すると名人に挑戦できることを知りました

そして書店で立ち読みした「将棋世界」には

プロの将棋界を知らない私でもなんとなく知っていた棋士たちが載っていました

当時の名人は中原十六世名人か谷川九段で

A級は大山十五世名人、米長永世棋聖加藤一二三九段といった錚々たる顔ぶれでした

 

島さんがA級に昇級したころ、私はNHKBS2で将棋の番組をやっているのを知りました

囲碁・将棋ウィークリー」という番組で、将棋の司会は清水市代さんです

この番組は私にとって毎週の楽しみになり

名人戦以外のタイトルについても徐々にわかるようになっていきました

当時はタイトル戦のネット中継がなかったので

名人戦竜王戦はNHKBS2、棋戦情報は「囲碁・将棋ウィークリー」が頼りでした

「将棋界の一番長い日」をNHKBS2で放送していたのも懐かしいです

大人になった私の興味を再び将棋に向かわせたのは島さんの記事

観る将になるもとになったのは「囲碁・将棋ウィークリー」なのです