木彫りの人形のように

秋が深まってきました

ちょっと憂鬱になることもあります

3年くらい前に書いた詩を紹介します

 

木彫りの人形のように

 

もっと歳をとったら

木彫りの人形のようになりたい

何を見ているのか

何を考えているのか

誰もわからない

それは私が

木彫りの人形だから

 

木彫りの人形は

痛みを感じない

たとえからだを削り取られても

痛みを感じないから

声をあげることもない

だがよく見ると

涙を流しているかもしれない

 

木彫りの人形を見かけたら

音楽を聴かせてあげてほしい

きっといつまでも

いつまでも聴き続けるだろうから

そして私は

木彫りの人形のようになりたい