ビートルズ「アイル・ビー・バック」
僕は行ってしまいたい
でも君を置いていけない…
僕はまた帰ってくる
とジョンが歌うアルバム最後の曲です
自分のことを傷つけた恋人に向けた曲のようですが
ジョンの父アルフレッド・レノンに対する曲とも言われています
5歳のときに別れて以来ずっと行方不明だったアルフレッドは
映画「ハード・デイズ・ナイト」を撮影中だった64年4月、
突然ジョンの前に現れました
ジョンの気持ちは複雑だったことでしょう
ジョンはソロ曲「マザー」で Father, You left me と歌いましたが
「アイル・ビー・バック」では But I hate to leave you と歌っています
アレンジは試行錯誤があったようで
アンソロジー1で
三拍子バージョンとエレキ・ギター・バージョンを聴くことができます
(参考文献)
フランシス・ベーコン「頭部Ⅵ」
フランシス・ベーコン(1909-1992)の作品です
この人の絵から連想するのは苦悩、絶望、叫び…
というところでしょうか
ベーコン自身も次のように言っているそうです
「そしてまた、今や人間は、人間とは一つの偶然であり、
人間とは全く無益な存在であり、人間は理由もなく
そのゲームを終了しなければならないことを認識している。」
悲しいときに悲しい音楽を聴きたくなるように
神なき時代には、このような絵画が評価されるのでしょう
ベーシスト細野晴臣
帰れない二人のベースに感銘を受けてまもなくのこと
昔々放送された「Schola 音楽の学校」の一場面です
番組では、まずシンコペーションについて語られました
強調する拍の位置をずらしてリズムに変化をつけるアレです
さらに16分音符の音を出すにはミュートの加減が大事とのことで
音が伸びないようにするために弦を手のひらで押さえるところとか
演奏場面を見ることもできました
あとは好きなベーシストとしてチャック・レイニーが挙げられていたほか
番組ではジェームス・ジェマーソンの伝説的な話も出てきました
細野晴臣が目指したのはモータウンの黒人ベーシストのベースでした
やはり黒人の音楽はすごいと思うのと同時に
それをマネできてしまった細野晴臣もすごいと思いました