ビートルズ「アイル・ビー・バック」

僕は行ってしまいたい

でも君を置いていけない…

僕はまた帰ってくる

とジョンが歌うアルバム最後の曲です

自分のことを傷つけた恋人に向けた曲のようですが

ジョンの父アルフレッド・レノンに対する曲とも言われています

 

5歳のときに別れて以来ずっと行方不明だったアルフレッドは

映画「ハード・デイズ・ナイト」を撮影中だった64年4月、

突然ジョンの前に現れました

ジョンの気持ちは複雑だったことでしょう

ジョンはソロ曲「マザー」で Father, You left me と歌いましたが

「アイル・ビー・バック」では But I hate to leave you と歌っています

 

アレンジは試行錯誤があったようで

アンソロジー1で

三拍子バージョンとエレキ・ギター・バージョンを聴くことができます

 

(参考文献)

中山康樹「これがビートルズだ」(講談社現代新書)

大人のロック!編「ザ・ビートルズ全曲バイブル」(日経BP社)

わが懐かしの中学時代(我が子を食らうサトゥルヌス編)

中学生のころ、学校の図書館に行った記憶はほとんどありません

ただ少なくとも1度、あの奇人変人Bと行きました

そこでBが「これを見ろ」と言って私に見せたのが

ゴヤの「我が子を食らうサトゥルヌス」でした

ゴヤの黒い絵の中でも有名な絵なので

ご存じの方も多いと思います

 

さすがのBもこの絵には驚いた様子でした

「サトゥルヌスというのはサタンのことじゃないのか?」と

二人で話したのを覚えています

サトゥルヌスは英語だとサターンで、サタンとは違うことを

大人になった今は知っていますが

当時はオカルト的な興味でその絵を見ていました

フランシス・ベーコン「頭部Ⅵ」

フランシス・ベーコン(1909-1992)の作品です

この人の絵から連想するのは苦悩、絶望、叫び…

というところでしょうか

ベーコン自身も次のように言っているそうです

「そしてまた、今や人間は、人間とは一つの偶然であり、

人間とは全く無益な存在であり、人間は理由もなく

そのゲームを終了しなければならないことを認識している。」

 

悲しいときに悲しい音楽を聴きたくなるように

神なき時代には、このような絵画が評価されるのでしょう

iPadでお絵かき

iPadで絵を描くのは簡単だと思っていましたが

難しいです

思うようにできません

私は黒と茶が好きで

この二色をササッと組み合わせれば

いい感じに仕上がるはずでしたが

全然ダメです

我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか

我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか

はポール・ゴーギャン(1848-1903)の大作のタイトルです

ゴーギャンはこのタイトルをカンバスに書いていました

タイトルだけでもすごいです

神なき世界の人間の苦悩を表しているようです

神がいないと考えるのは現代では珍しいことではありませんが

19世紀だと詩人、哲学者、画家、音楽家のような

ごく一部の人たちだったのでしょう

当時、ゴーギャンも最先端の人だったのだと思います

ベーシスト細野晴臣

帰れない二人のベースに感銘を受けてまもなくのこと

細野晴臣がベースについて語るYouTube動画を見ました

昔々放送された「Schola 音楽の学校」の一場面です

番組では、まずシンコペーションについて語られました

強調する拍の位置をずらしてリズムに変化をつけるアレです

さらに16分音符の音を出すにはミュートの加減が大事とのことで

音が伸びないようにするために弦を手のひらで押さえるところとか

演奏場面を見ることもできました

あとは好きなベーシストとしてチャック・レイニーが挙げられていたほか

番組ではジェームス・ジェマーソンの伝説的な話も出てきました

細野晴臣が目指したのはモータウンの黒人ベーシストのベースでした

やはり黒人の音楽はすごいと思うのと同時に

それをマネできてしまった細野晴臣もすごいと思いました

井上陽水「帰れない二人」

初めて聴いたのは中一のときです

DからDmaj7に変わるところがカッコよくて

あと、間奏が盛り上がるところも好きでした

アルバム「氷の世界」は繰り返し聴いたレコードです

 

最近になってApple Musicの「氷の世界」案内文を読んだら

細野晴臣のグルーヴィーなベース」とあったので

そうだったかなーと思い聴きなおしたところ

聴いてみてびっくり、すごいベースでした

1973年の日本にこれだけ弾ける人がいたのは誇れます