ジョージ・ハリスン「イズント・イット・ア・ピティー」

初めてこの曲を聴いたのは中学生のときです

1975年ころでしょうか

ジョージのアルバム「オール・シングズ・マスト・パス」を

買って聴きたいのは山々でしたが

なにせ三枚組なもので

中学生には値段が高くて買えたものではありません

やむを得ずシングル「マイ・スイート・ロード」を買いました

そのB面が「イズント・イット・ア・ピティー」だったわけです

 

この曲はジョージを裏切りエリック・クラプトンのもとへ行った

妻パティーのことを歌っていると思っていました

7分を超す、パティーに対する恨み節だと(笑)

ところがジョージは「リボルバー」のころに

この曲の着想を得ていながらも

ビートルズの曲としてはずっとレコーディングできなかった

というのをつい最近になって知りました

ジョージがエリック・クラプトンと来日したときの

「ライヴ・イン・ジャパン」でもこの曲は演奏されていて

クラプトンと一緒なのに歌うんだ、と思っていましたが

その謎が今になって解けました

 

ティーとの心のすれ違いから生まれた曲であることは

間違いないようです

しかし恨み節ではありません

こんなに美しい曲が恨み節であるはずはないのです

ジョージはパティーへの愛情と悲しみを昇華させて

男と女の、あるいは人と人の間の

普遍的な愛を歌っているのではないでしょうか