ビートルズ「蜜の味」

スタンダード・ナンバーのカバーです

中山康樹氏は「どうしてこの曲をレコーディングしたのか」みたいなことを言っていて

まあ、確かにどうして?という気はするんですが

当時、ポールにこの種のスタンダード曲を歌わせると

リバプールでは右に出る者がいなかったらしく

デビュー前はこの曲をリクエストされることがよくあったそうです

つまり「蜜の味」はビートルズのレパートリーで、しかもウケがよかったわけです

それがレコーディングした理由でしょう

 

聴きものはポールのボーカルですが

I will return ~のところでベースがウォーキング・ベースになるところは

その後のポールのメロディアスなベースを知る者には

ああ、このころからポールは…と思わせてくれます

 

大人のロック!編「ザ・ビートルズ全曲バイブル」によると

「プリーズ・プリーズ・ミー」収録の「蜜の味」は

第5テイクにボーカルに重ねたもの(第7テイク)です

第6テイクはBootleg Recordings 1963で聴くことができます

 

(参考文献)

中山康樹「これがビートルズだ」(講談社現代新書)

大人のロック!編「ザ・ビートルズ全曲バイブル」(日経BP社)